二人はラブラブv
| レオンとアシャンが一緒になって、まだ数ヶ月。 新婚生活真っ盛りの二人は甘〜い生活を送っているかと思いきや、 アルバレア聖騎士団を一角を束ねるレオンの任務がそれを阻んでいた。 「今度も長い遠征になりそうなんだ」 王宮から帰ってきた途端、ため息をつきながらレオンは愛する妻に言った。 それを聞いたアシャンは何度目かの涙をポロッとこぼした。 「嫌いっ!」 「は?」 「レオン様のバカッ! レオン様のイジワルッ! レオン様の人でなし!」 「ア、アシャン・・・?!」 今まで我慢に我慢を重ねてきたアシャンは、とうとう胸の内をさらけだした。 「私はっ・・・私は、留守番するためにレオン様と一緒になったんじゃないわ!!」 「アシャン・・・」 「分かっているわ!騎士団の務めなんだって。でも、でも・・・ 分かってはいるけど、待っているのが辛いのよ。心細いの・・・!!」 そう言って、アシャンは感極まったようにワッと顔を伏せて泣いた。 レオンは慌てて駆け寄り、アシャンを抱きしめる。 「すまない・・・アシャン」 腕の中で震える小さな体は本当にか細くて、不安だという気持ちが痛いほど分かった。 けれど、自分には謝ることしかできない。 途方にくれていると、アシャンの小さな声が聞こえた。 「・・・れば、よかった・・・」 「え・・・?」 「こんなコトなら、聖乙女になればよかった・・・」 「ア、アシャン?!」 「・・・だって、そうすれば・・・一緒に戦場で戦うことだって出来たのに・・・」 アシャンの告白を聞いて、 少なからず衝撃を受けたレオンは、ためらいながらも口にした。 「ア、アシャン・・・。 君は・・・本気でそう・・・思っているのかい・・・?」 (俺と一緒になったことを・・・後悔していると・・・?) すると、アシャンの返事は− バッチーン!! と、派手な音をたてた平手打ちだった。 「な、なんだよ!? アシャン!!」 あまりの展開に呆然とするレオン。 その彼をアシャンはキッと睨みつけた。 「そんなっコトぐらい、聞かなきゃ分かんないんですか!?」 「なにおうっ。分かんないから聞いたんだろーが!」 売り言葉に買い言葉である。 「んまー!! やっぱりレオン様ったら、鈍感! 鈍感!!」 「鈍感!? お、俺はなー、俺はなー、 ホントに心臓が止まるかと思っ・・・・・!?」 言い返そうとして一瞬、彼は言葉を忘れた。 「ア、アシャン・・?」 頬に熱い息吹を感じて、レオンは真っ赤になった。 (待っているだけじゃ・・・イ・ヤ・な・のv) 可愛い妻の囁きに、レオンはガックリと肩を落とした。 赤炎聖騎士団長が妻を伴って遠征に出かけたということは 公然の秘密であったという(笑) |
| FIN |
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《あとがき》 実は、ゲームのこの二人のED(アニメ)が不満だったんですよねえ(笑) だって、ホントにアシャンてば、可愛い奥さんにおさまっててさー。 私としては、せっかく今まで聖乙女として修行してきたんだもの。 レオン様と一緒に戦いたいわよ、と思いました。 こーいうEDがあってもいいよね(^_^;) 追記:訪問者さまから同様のコメントもいただきました。 |